バングシー展で感じた資本主義と消費主義
昨年のことになりますが、バングシー展に行ってきました。
バンクシーのアートは今まであまり見たことなかったのですが、資本主義とか消費主義に物議を呈する訴えかけ方がたいへん面白かったです。
途中まで作品の解説ガイダンスが有料オプションなのかなと思い、この作品はこういうことを言いたいんじゃないかな?、と一緒に行った人と話してたんですが、正直それがかえって良かったです。
あとから、解説は無料アプリで見れることを知りましたが、芸術は人によって受け取り方は違っても良いものだからこそ解説はなくても全然楽しめると感じました♪
逆に途中からは解説を読むのをやめて、自分なりの解釈をすることにしました…笑
この写真(展示写真はシェアして大丈夫とのこと)、
ブランド力の強いディズニーとかマクドナルドを使うことで、資本主義の象徴を表してると共に、真ん中にいる子どもは、ベトナム戦争の報道写真「戦争の恐怖」に写っている女の子の描写で、
- 資本主義の競争の結果、悲しいことも起こるとか。
- 楽しそうなミッキーとドナルドの明るい表情とは逆に子どもの苦しい悲しい表情を表裏一体の世界として描いてるとか。
- 3人が手を繋いでいることで、資本主義の恩恵を受ける人と、逆に損害を受ける人が同時に存在することを描いているとか。
たぶん、資本主義、消費主義の行き過ぎによって、笑顔になる人もいれば逆に悲しむ人もいる、そんな連鎖をあらわしてるんじゃないかなと感じました。
その人が心があたたかい人、やさしい人、そういうことは関係なく、資本主義の結果、環境に恵まれて競争力のある人は抜きんでていく一方、選択の機会が少ない人は淘汰されていく。
「ブランド力で消費者の購買意欲を高めるのはやめませんか?」
「サービスをつくる過程で環境に悪いことや誰かが苦しんでしまうエコシステムは作りなおす必要があります」
例えが良いのか分からないですが、こんなことを真正面からダイレクトに一般消費者に伝えても多くの人は
「まあ、たしかにね〜」
くらいの反応で終わってしまうけど、バンクシーはアートや分かりやすさを用いて、資本主義と消費主義に反逆というか抵抗を示したいんだろうなあと感じました…
ブータンで感じた幸せ
一方、2014年に行った、資本主義の世界からは遠く離れていると感じたブータンで感じた幸せの話。
ブータンは1週間くらい行ってホームステイを3日くらいさせてもらって色んな価値観が面白かったんです。
- みんな自給自足みたいに過ごしていて生活とか経済的に不自由しなかったり
- 他国の情報が鎖国的なのであんまり入ってこなかったり
- それで経済的に発展を望んでなかったり
- 輪廻転生の考えが代々あって小さなアリとかも「あれはおばあちゃんかもしれないから殺しちゃダメだよ」と思ってたり
- 野良猫とかが勝手に家に入ってきても餌をあげたり
- 近くの家の人たちとのコミュニケーションも親密で、家に気軽にあげて一緒に歌ったり踊ったり
こんな感じの暮らしを体感させてもらいました。
それから、放牧された牛がいっぱいいたりするんですが、たまに道路を遮ったりするんですけど、
- 車も牛が渡りきるまでクランクションとか鳴らさずにゆっくり待っていたり
- 牛を飼ってる家も多かったのですが、子牛が母乳を飲んで余ったミルクを家で使うようにしていたり
- それを子どもたちがバターやチーズとかにしていたり
- トイレもぼっとんトイレだったり
- お風呂は1週間に1回だけ石風呂を焚いて入るとか
- あとはどんなお店とかにも王様の写真が飾ってあって王様のことがみんな好きだったり
とかとか。
色々なことを通して「幸せって何だろう」って考えさせられたんですが、
- なんか人と人のコミュニケーションが密なところとか
- ゆっくり時が流れてることとか
- 競い合ったりしてないとか
- 急いで生きてないとか
- 人も緑も動物も共生してるのを感じたりして
なんかこれだけあれば幸せだなあってほんとに思えたんです。
あとは(今はわからないですが当時は)スマホもほとんど繋がんなかったりWi-Fiもなかったので、どっぷり今までの当たり前にとらわれずに違う感覚を感じることができたと思います。
日本みたいに資本主義の国で、色んなことがお金の基準に換算されて競争原理が働いて経済が発展して便利なことがいっぱい産まれてもっと楽しく経済的に豊かに暮らせる、こんな資本主義の良い面もほんとうにいっぱいあると思うんですけど、ブータンではお金はたぶんほとんど動いてないけれど(資本主義と離れているけど)幸せに満ちてるなあというのを感じました。
自分が経済的にどうなりたいかと、自分の幸せとはなんぞやというのは、みんな違うからこそ自分の価値観を考える機会を作れると良いですよね。
多くの人にブータンに一度訪れてみてほしいです。
それから、私は参加したことはないのですが、街中で見かける「地球一周の船旅」ポスターでおなじみのピースボートも良いのではないでしょうか?
2021年4月現在はコロナ禍で海外旅行は行けませんが、インターネットで資料請求することも無料でできるようです。
NGOピースボートがコーディネートする地球一周の船旅で、国境・世代を超えた交流を体験し、一生に一度の思い出をつくりながら自分自身を見つめなおすのも良いのではないでしょうか?
冒頭の話に戻りますが、バンクシー展は非常に面白かったので、またあればぜひ参加されるのをオススメします!
”作品”を見るだけなら短い時間でも回れるかもですが、意味を考えたり話したり、解説を見たりしたら何時間とか楽しめるかもしれませんよ♪
コメント
本質的な豊かさのある国ブータン!
コメントありがとうございます。何が豊かさかと考えることは大事なことですね!